巷で話題のシェアハウス。
直訳すれば、共同住宅なんですが、共同の意味が通常のマンションやアパートと、ちと違う。
以前の記事でも触れましたけど、
こちら▶ こうなったらオシマイ「シェアハウス」
どちらかというと、下宿って意味合いが強い居住形態。
(下宿って言葉がまだあるのか?って思いますが。)
つまり、キッチン、浴室、トイレなど、水回り設備を共同とした居住形態をさします。
下宿っていうと、なんかこう、マイナスイメージ強いですけど、シェアハウスってカタカナに変えるだけで、おしゃれ雰囲気でるから、言葉のマジックはスゴイ。
ただし、単にカタカナ読みに変えただけではないのが、人気の秘密で、物件にもよるけれど、居住者のコミュニケーションが図れるリビングルームなどが備わっているのが特徴なのだ。
しかも、通常の賃貸マンションよりも相場は安い。
だから、上京したばかりで友達もまだいない学生さんなどを中心に、人気急上昇したと言うわけ・・・・なんですが。
中には、到底シェアハウスと呼べない代物までを、シェアハウスと称し入居者を募って賃貸経営している酷い業者もいるようだ。
そもそも、この業者、不動産業者でもなければ建築業者でもない、全く異業ド素人のネットカフェ運営業者。
ネットカフェ難民を収容する事業ができるぞ!ってな勢いだったんでしょうかね。
それとも、屋台で焼きそば作って売る感覚で、賃貸業やってるんだろうか??
厳密には、間仕切りや内装をリフォームし建物の用途を変更して共同住宅とする場合は、規模にもよるが役所へ建築確認申請が必要だ。消防検査も必須。
法律上、共同住宅の居室としても基準が、きちっと決まっている。
一室当たりの最低面積、採光・換気基準、天井高さ、非難経路、戸境壁の構造・・etc
そりゃもう、書き切れないくらい、うんざりするほどある。
特に都内であれば、安全基準はべらぼうに厳しい。
上記の摘発物件は、ことごとくこれらを逸脱している。
だが、このシェアハウスというものの定義が、曖昧なところに問題がある。
一般常識からすると、そりゃ共同住宅でしょ、となるのですが、運営者が、貸しオフィスです、って言っちゃえば、居室としての基準は該当しない。
実は、この線引き、各自治体でも苦労しているように、結構難しい。
浴室があれば居室と見なし、シャワーブースだけなら事務所と見なす、とかね。
上記と同じように、リニューアルして貸し出す物件も、共同住宅として申請するといろいろ規制がうるさいから、事務所として申請するわけ。
んでも、居住を目的とする入居募集をするとマズイですよ。
そりゃ脱法と言われても当然だわ。
人気の影で、入居者同士のイザコザも、結構問題になっているシェアハウス。
法的な定義と運営規制も必要なんじゃないかな。
世の中が変われば、決まりも変わる。
ついていく方も大変だけど(苦笑)