例えば、家を購入した。
リフォームをやりたいという顧客に対し、仲介業者がリフォーム会社を紹介する。
リフォーム会社は、どうも、どうも、といって仲介業者に紹介料を渡す。
引っ越しも必要なんだけど、という顧客に対し、今度は引っ越し業者も紹介する。
引っ越し業者は、どうも、どうも、といって仲介業者に紹介料を渡す。
とまあ、こんな具合に、不動産業界は、ありとあらゆるところでバックマージン(紹介料)が流れる。
そのしわ寄せは?
もちろん、顧客です。
リフォーム工事で言えば、100万でできるリフォーム工事を120万で請け負っているということ。
いや、うちは、利益を削ってやっているんですよ、というなら、薄利経営でいつまで続けるつもりか聞いてみたい。
最も大きな金額が動くのが、管理会社かもしれない。
一度管理委託契約がなされれば、契約期間中は固定で収入が入ってくる。
んで、例に漏れず、これも業務委託費から紹介料が流れるわけで、バックマージンを固定で毎月受取っているなんて、ケースもある。
それは、マンションであれば居住者が払う管理料であったり、テナントビルであればテナントが払う管理料にのっかっているってことだ。
場合によっては、管理料を安く抑えたままで委託業務の質を落とすケースもあるだろう。例えば定期清掃の回数を減らすとか、点検回数を減らすとか。
これじゃ、よい管理ができるわけがない。
違法ではないですよ。
ええ。
しかし、バックマージンを払う側も受取る側も、そのやり取りに顧客目線はあるのか??
とはなはだ疑問を感じる。
人間の意思とは弱いもので、好ましいことではないと分かっていながら、仕事欲しさに仕方なく業界の慣行に従ってしまう。
もっと酷い場合は、疑問すら抱かない人もいるけどね。
え、当たり前でしょ、みたいな。
どうもね~・・・
馴染めないだなー、こういうの。
江戸時代か!
って思うぐらいの、この古くさい業界旧体制も、それでも、少しずつ変わりつつある。
次回はちょっとだけ期待できるお話を。