とある機会があって、ミクロネシアでお仕事をしていたという方とお会いしたのですけど、ワタクシ、あまり大きな声では言えませんが、「ミクロネシアってどこ??国?」と咄嗟に思ってしまったほどの、極めてお粗末な知識しかなく、いわんや、戦前日本が支配していたことなんぞ、コレっぽちも知りませんでした。
自慢じゃないが、近代史はメチャクチャ弱い。
というか、全く学校で習った記憶がないのよ。私。
たぶん、受験シーズンで自分が授業にほとんど出ていない時期に教えてたんじゃないかな。(・・・と苦しい言い訳をしてみる)
ミクロネシア(MIcronesia)はイギリス英語の発音で、アメリカ英語で発音すれば、マイクロネシア。
文字通りMIcro(小さな)nesia(諸島)で、オセアニア地域に位置する島々。
正式には、「ミクロネシア連邦」という国家である。
政府観光局のホームページによると、607の島々からなるそうだが、実際人々が暮らしている島は50くらいで、人口10万人ほどの小さな国家だ。
彼はそこで何をしていたかというと、予防接種や医療器具などを島々に配り回っていたらしい。
自然以外何もない、本当の意味でNatureな島々故、物流が全くもって、無い。
しかし、高温多湿気候は、マラリアや伝染病といった病をもたらす。
ヘリや飛行機で行き来できるわけでもなく、船の寄り付き場もない島々を船&ボートで回っていたという。
台風で大時化に見舞われることもしばしば。時に命の危険を感じることもあったそうだ。
そんな彼が現地に行って驚いたことは、戦前日本が統治していた時代の名残で、未だに日本語が残っていたこと。
「病院」とか「リアカー」(時代を感じるわ・・)、グループの意味で使う「組」などなど。
日本語は日本以外で使う民族はいない、と思っていただけに正直私も驚いた。
もちろん、公用語は現地の言葉と英語。
けれど、日本統治時代の言葉もまた、彼らの文化の中に残っているんだ、と思うと何だか嬉しくなった。
主に、70代~80代くらいの老人が使うらしい。
当時の日本がどのようにミクロネシアを支配していたかは分からないが、それでも彼曰く、現地の人々はとても日本に親しみを持っているという。
もう、遠い昔の出来事のようになりつつある戦争。
それが残したものは、人々の深い悲しみと心の傷だ。
決して消え去るものではないかもしれないけれど、コツコツと努力する一人の力が、友好を築き、平和を築く。
なんだか、ほんわかと温かい気持ちに包まれた。