静寂な暮らしは贅沢か?音にうるさい日本人

 

音楽家でもなければ調律師でもない。

でも音にうるさいと神経質って言われる。

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最近の住宅、特にマンションの気密性の向上は、我々に静寂という贅沢を与えてくれた。

昔は隙間風ひゅーひゅーってのも普通だったし、排水の音が上からザザーってのも普通だった。

それが、目の前の線路を電車がゴーッとものすごい音をたてて走っていても、

窓を閉めるとピタっと音が聞こえなくなるから、実にマジックかと思うくらい、窓の遮音性能も気密性の抜群によくなった。

 

が反面、返って室内で発生した音の逃げ場が亡くなって響きやすくなった。

まー音の問題は、共同住宅なら避けて通れませんから、音が気になって夜も眠れないって人は、悪いこと言いません、戸建てに住むことですな。

といっても、最近のマンションでは上階、隣戸からの音はほとんど響かない。

ちっちゃな子供がドタバタ走り回れば別だが、スリッパで歩く音が聞こえるとか、テレビの音が聞こえるとかは、まずあり得ない。

 

すると、今度は室内で鳴る音が気になり始める。

床の音だ。

フローリングの宿命とでも言おうか。

 

よくよく考えるとね、日本人て、靴の生活じゃないわけで、畳の上を足袋でヒタヒタともの静かに歩く従来の生活スタイルからすると、フローリングを素足でっていうのも、ヘンっちゃーヘン。

欧米だとコツコツと靴のかかとが鳴らす音とともに、床の軋む音が、何故か風流に聞こえるから不思議なもんだ。

床の音はフローリングの宿命というのは、木建材の特性上どうしようもない。

木材というのは、空気中の水分を吸収発散するので、温湿度の変化で伸縮もするし、反りも生じる。

ま、そこが木建材の「味」なんだが。

(といっても最近は、ほとんど集成材なので、伸縮や反りも少ないが)

フローリングは、板材を継ぎ合わせて張り詰めているので、歩くたびに継ぎ目で音が鳴る。

ピシピシと軽い音は、材料同士が擦れて鳴る音。

ギギーっと鈍い音がする場合は、フローリングの下地が鳴っている場合が多い。下地がオカシイ、といってもすぐに床が抜けたりしやしませんから。

沈み込むような感覚があれば、ちょっと調べてみる必要があるかもしれませんな。

ピシピシ軽く鳴る音は、ほっときゃそのうち止まるし、どっかまた別のとこで鳴ったりすることもある。

どうしても気になるっていう、私みたいな神経質の人(どこが??)は、継ぎ目にボンド注入で止める方法もあるし、継ぎ目にカッターで浅く切れ目を入れるだけでピタッと止まる。

ボンドはこういうもの。DIYにチャレンジしたい方はどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

狭い日本、どこまでも静寂な生活は、贅沢の一つなんでしょうかねー。

 

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