増税と住宅ローン減税について、もう一度ちゃんと考えようという話。(後)

 

消費税を上げるかわりに、ローン減税控除を大目に見ましょう、

というのが住宅ローン減税改訂だが、

借入額に対する控除率が変わるわけではなく、限度額が大きくなるということ。

控除期間10年間も変わらない。

 

控除率は、依然借入額に対して1%。

現行、控除の対象となる借入限度額は2000万円。

トータル2000万円の借入金に対して、年額20万円を限度として、その年の所得税額から控除されるというものだ。

限度額が2000万円ということだから、1000万円の借り入れであれば10万円。

その年の借入残高に対して1%なので、きちんと返済していけば、当然少なくなっていく。(2000万円以上の借り入れしてる場合は、20万円ですが)

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んで、来年の4月には、この限度額が4000万円となる。

仮に4000万円の借り入れしたとすれば、現行ならば2000万円分までしか控除の対象とならなかったのが、まるまる控除の対象となるということだ。1年間で最大40万円の所得税額が控除される。(所得税から引き切れなかった場合は住民税から控除される)

これが10年間続くわけだが、控除率は毎年の借入残高に対して1%だから、最大で400万円(年40万円×10年間)というのは、年末借入残高が10年間4000万円以上あるという場合で、それこそ5000万、6000万といった住宅ローンを組んでいるという場合だ。

仮に2%の利息とすれば、返済期間35年とした場合、5000万円で月16万、6000万円で月19万の返済。

超エリートサラリーマンであれば別だが、まだ小さい子供を抱える、平均的な30代サラリーマンにとっては決してラクな金額ではない。

額面の大きさでパフォーマンスよく見えるけれど、結局この税制改正を享受できるのは、平均より上のクラスってことだ。

年収がそこそこであれば、そこそこの金額しか借り入れはできないわけで。もちろん消費税は平等に掛かってくる。

増税分を減税措置でフォローしてますよ、ってことなんだろうが、一般庶民にはどうもねぇ・・・。

 

んじゃ、消費税増税の前に買ったほうがいいのか??ってことだが、

「不動産いつ買うの?今でしょ?』なんてどっかの雑誌の見出しにあるようなことは言うつもりはない。

投資は別としても、マイホームは欲しいと思った時が買いどきだから。

周りの雰囲気につられて買うもんじゃない。

自身のライフスタイルをしっかり考え、ローンを利用するとしても、しっかりと自己資金を蓄えてからだ。

ちなみに、個人が売主の中古には建物にも消費税掛かりませんから、増税後だろうが関係ありませんぜ、旦那。

建物に消費税掛かるのは、売主が消費税納税者の場合だけですぞ。

 

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