世界一危険な都市(らしい)Tokyo & Yokohama

 

スイス再保険会社 Swiss Re。

まずニュースの内容よりも、この名前が先に目に入った瞬間、懐かしさとともに、当時の情景がフラッシュバックした。

大手町ファーストスクエア。

Are you still there?

 

上京して初めて携わった業務が、スイス・リーのテナントオフィスの内装だった。

フロアー中に、電話の音が鳴り響くこともなく、隣のデスクの話声が聞こえることもなく、

外資企業っていうのは、空間的にも時間の流れも、実にゆったり優雅なオフィスなんだな~と、うら若き当時の私には、とても新鮮に映ったものです。

 

さて、そんなスイス・リーが、意外な調査結果を公表した。

世界一危険な都市は、東京と横浜である、と。

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実際、東京に住む私たちにとっては、へ?なんで?となる。

よくよく見ると、それは治安の問題ではなく、自然災害による危険度を彼らは指摘している。

 

んー、まあね、確かにね、そうだろね。

ヨーロッパの堅い大地に、周囲を美しい山々で囲まれた国から見ると、地震大国日本で、東京や横浜の、海を埋め立ててボコボコ高層建築造ってるのをみると、恐ろしくてしょうがないんでしょうな。

堅実なスイスの国民性をよく表しているのかも。

 

はい。仰せの通りです。

もし、首都圏に直下型の大地震が来たらどうなるか、もう、嫌というほどいろんなメディアがアレコレ騒いでいても、詰まる所、自然の破壊力なんて、人間の想像をことごとく覆してくれるわけですから、実際に起きてみないことには誰にもわかりっこないわけで。

しかし、だからといって、諦めて放置するわけにはいかないでしょ、ということで、たぶん世界中のどの国よりも、日本国民というのは、災害に対する危険意識が最も高い国民であると、私、勝手に思ってマス。

 

建築に関して言えば、日本人に「耐震」と言って意味が通じない人はいないと思うけど、そもそも耐震って概念すらない国だって、たくさんあるわけですね。

タイシン?何それ?みたいな。

内陸国などは、元々地震がないって国もあるだろうけど、近年、途上国から日本の研究機関に派遣されてきた人たちが、免震構造の仕組みを見て、えーーっ、柱切っちゃうんですか??と悲鳴をあげるらしい。

 

こうした、災害に対する意識の高さが、技術の発達だけでなく人々の非常時の行動に表れる。

昔から頻繁な津波に襲われていた東北の方では、揺れの直後に井戸の水位が変化したら津波が来るということが代々言い伝えられていて、先般の大地震でも、警報が発令する前に井戸を覗いて危険を察知し、難を逃れたというエピソードもあった。

 

結局、自然災害なんて、誰にも正確な予測はできっこない。

危険かどうか、その大きさが問題なのではなく、それとどう向き合っているかが災害危険度を計る上で、最も需要だと思うんですけどね。

人間の意識や知恵ほど、想像を超える能力を発揮するものはないと、拙者、感じておる候。

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