違法シェアハウス398件。
先月末までに国交省が把握した数だ。
まだ調査は進行中ということだから、実際のところはその数知れず。
以前のエントリーでも触れたように、違法シェアハウスとは、到底居室とは言えない代物を、通常の賃貸アパートと比べて破格の賃料で貸し出す。
違法が明るみになったのは、インターネットカフェ経営のマンボーが運営するシェアハウスがきっかけとなった。
ネットカフェ難民なんぞという言葉が生まれたように、経済的理由から賃貸住宅を借りられない人々がネットカフェで寝泊まりするという現象が流行り出した。
何を隠そう、私も泊まったことあるざんす。
いえ、難民になったわけじゃなくて(汗)、終電逃してホテル泊まるより安いわ、っちゅうことで。。。シャワーあるし、ドリンク無料、夜の安い時間帯なら数千円で夜を明かすことができる。
こりゃえ~わ~♪と思ったが、さすがに毎日寝泊まりしようという気にはならんかったけど。
そこに目をつけたマンボー、寝泊まりできるスペースさえあれば、賃貸経営ができるぞと、都心のオフィスビルなどを違法に間仕切って、貸し出した。
マンボーさん、目の付けどころはよろしい。(いきなり上から目線・・ww)
都心で、普通の賃貸住宅よりも安い値段で借りれるとなりゃ、少々居心地悪くても借りる人はおる。
んだがね、マンボーさんよう、店舗経営と賃貸経営は、いっしょくたにはできませんぜ。
運営の元となるのは、人間の生活ですからな。
上記の違法シェアハウスの数を見て、ちょっと考えた。
なんでこんなに、しかも突如として爆増しているのか???
増える理由は、需要があるに他ならないワケだけど。
リーマンショックをピークとして減りつつも、家賃を払えず住宅を追い出されるケースは未だにある。反対に、大家に黙って夜逃げする、大家泣かせの住人も後を絶たない。
違法建築が生まれる元凶は、たぶんこうした社会問題が背景にあることは間違いない。
単に国交省がわーわーいって取り締まっても、法の編み目をかいくぐるように、また現れる。
社会問題として、厚生労働省などと連携して取り組んでほしいと思うのだが、やっぱりココにも縦割り官僚のブサイクな構図があるんでしょうかね。
こうした劣悪な居住環境は、居住者の安全を脅かすことは言うまでもなく、やがて街全体がスラム化していく。
そうした街や地域の不動産が、総じて価値の下落圧力を受けることは容易に理解できるだろう。
ここに、不動産所有者の社会的責任も無視できない。
自らの責任を放棄し、自ら資産価値をすり減らす。愚行と言わずしてなんと言う?