ここにも潜む「影テロリスト」

 

大気汚染というと新興国での問題。

ついこの前、中国で騒がれたPM2・5や、インドネシアの大気汚染が国境を越えてシンガポール住民を悩ましているなど、国の成長と共に環境が汚染されていくのは、どこの国も同じ。

日本も、高度成長期に様々な汚染問題に直面し、今や世界でも有数なクリーン大国である我が国で、大気汚染は無縁の話だ。

と思っていた。

 

が、どうもそうではないらしい。

単に体調不良を起こすというレベルのものではなく、最後は死に至る。

 

「アスベスト」が人体に多大な悪影響を及ぼすことで、その使用が禁止されて久しい。

一度は耳にしたことがあると思うが、日本語で石綿と呼ばれるもの。

無機繊維質の鉱石の一種で、耐熱性、絶縁性、保温性に優れることから、様々な製品に使われてきた。

建築の分野では、耐火被覆材や、断熱、吸音材として広く使われてきた。

 

が、繊維質の鉱石という性質が、それを吸い込んだ肺に多大な悪影響おを及ぼすことが発覚し、日本では1975年に吹付けアスベストの使用が全面禁止された。

 

今では、現場でアスベストを見かけることはないのだが、問題は1975年以前の建物。

それらの中には、びっしりとアスベストが吹き付けられた建物も実在するのだ。

 

ただ、神経質に恐れることはない。

そう、あくまで個体物質なので、腫れ物に触らずではないが、そーっとしておけば大丈夫。

下手に撤去しようとすると、周囲に飛散し、その空気を吸い込んだ人は、生命の危険に晒される。

除去をするなら行政に届け出て、周囲に飛び散らないよう、また作業員の防護など、それなりの対策を施してからでないと、勝手にできないことになっている。

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不動産取引上も、その建物にアスベストが使用されているかどうかを、重要事項説明として通知する義務がある。

あったからといって、どうこうってわけではないのだが、注意すべきはその建物を解体する時だ。

上記同様、役所に届け出て、それなりの対策が必要になる。

もちろん解体工事を行うにあたっては、近隣住民への説明も必要だ。

 

これらのことは、アスベストの使用が禁止されてから、法的にその取り扱いについて厳格に決められてきた・・・はずであった。

 

今になってもまだ、「規制強化」などと環境省で審議されているというのは、一体どういうことなのか?

その背景には、全く機能していない法と怠慢行政、さらにそれにつけ込んだ悪徳業者の暴走がある。

少し長文記事ではあるが、関係業者の皆さんには、是非実体を知ってもらいたい。

行政は職務怠慢、違法解体業者は逆ギレ  石川県加賀市で起きた「アスベスト飛散テロ」

たぶん、これは氷山の一角だと確信する。

別にいいんですよ、彼らが自分たちの利の為に罪を犯し、

自分らが危険に晒されるのはね。(下で働く従業員には良くないが)

 

だけど、何の罪もない住民に、被害を与えることだけは許せない。

確信犯でやる彼らを、テロリストと呼ばせてもらう。

すぐに指名手配しておくんなさいまし。

 

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