金融機関が融資額を決める不動産積算価値とは

先月からの株価下落に続き、先週末の円急騰。

なんだか、騒々しい動きをしておりますな。

賛否両論あるにせよ、そうはいっても、アベクロ政策はそれなりに経済の起爆剤となっているのは事実。

そして、とうとうメガバンクが金利引き上げに動き始めた。

オヌシ、とうとう来たか!

住宅ローンなど借り入れをしている人にとっては、これが痛い。

実際ね、経済が上向いてきた、あーメデタシメデタシって両手を挙げて喜んでいる人は、経営者と投資家ぐらいなもので、一般サラリーマンの給料がいきなりUPするわけではない。

ローン返済と物価高に、ヒーヒー言いながら暫く耐え忍ぶ。

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さて、前置きが長くなったが、アベクロ効果による不動産価格の上昇期待から、今から不動産を仕込んでおこう、と考える人もいるだろう。

私だって余裕があるなら、仕込みたいわさ!(ヒガミ)

ところが、いざ物色を始めると、それが高いのかお得なのか、プロならまだしも、一般人には皆目見当もつかない。

それぞれ、条件がすべて違うわけだから、「価格.com」なんかで比較なんぞできるもんじゃなし。

代表的な物差しとして「収益還元法」があるが、これは、利回りから逆算して物件価格をはじく手法。

利回り10%狙うなら、想定される純収益を0.1で割った値が物件価格。

と、もうひとつ、積算価値という指標がある。

実は、金融機関が融資額を決める基準としているのが、この積算価格。

「土地の価値」+「建物の価値」

で決まる。

「土地の価値」はズバリ、路線価 × 土地の面積

「建物の価値」は、構造別単価 × 床面積 ×(耐用年数ー築年数)÷ 耐用年数

ヤヤコシイ・・・。

一応、構造別単価と耐用年数は以下のように決まっている。

木造・・・・・15万円/㎡  22年

軽量鉄骨・・・16万円/㎡  19年

重量鉄骨・・・18万円/㎡  34年

RC造 ・・・・20万円/㎡  47年

SRC造 ・・・ 20万円/㎡  47年

計算はヤヤコシイけど、建物価値をこれだけのパラメータで決めてしまうってのも、かなり大雑把な仕事とちゃいますか?

建物の本質を見抜けない、というか現物を見て判断しない融資担当者が、机の上だけではじく数字がそのまま不動産の価値になってしまう。

今更ながら変な仕組みだと思いつつ、逆に考えると、古いという理由で低い評価の不動産だったとしても、維持管理状態がすこぶるよくて、築年数以上にしっかりした建物だったりする可能性もあるわけで。。俗に言うお宝物件。

例えるならば、50歳を過ぎても30代に見える南雲先生のような。

(あ、決して南雲先生の価値が低いっていうことではないです。ハイ)

ということで、出された価格に飛びつく前に、チョット電卓叩いてみよう。

この積算価格よりもずば抜けて高いと、十分に指値がききますぜ、旦那。

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