「Real Estate Information Network System」通称「REINS(レインズ)」
不動産業界では、おなじみの情報ネットワークだ。
業界人であれば、市場に売りに出されている不動産の情報が一覧できる。
そのルーツは旧建設省時代。
スムーズな不動産取引と、不動産流通市場の活性化を目的として作られたもの。
が、情報ネットワークとは名ばかりのもの。
当の不動産業界人すら、「あ、レインズの情報ね・・・(トーンダウン)」
と、そこに掲載されている情報には、あまり関心を示さない。
不動産業界中で見ることができるということは、業界用語(?)で出回り物件。
本当の「おいしい」物件は、公のネットワークに載らないで、業界人の間だけで取引が進む。
俗にいう、ブローカーってやつですわ。
(派手なスーツにサイドポーチ、このスタイルが定番でしたが、まだいるの?こんな人たち)
そもそもシステム自体、不動産屋が直接掲載する仕組みなので、取引が終わって売れちゃってるのに売り出し情報のまま、ってこともざらにある。成約価格の掲載も、いちいち終わった後に掲載することもしない。
ま、そんなこんなで、あんまり役に立っていないシステム、これが2015年に新しく一新される予定。
リニューアル、というレベルではなく、情報システムのもっと根本的な部分から全く新しいシステムになる。
調査履歴、修繕路歴、過去の取引履歴(売買価格)、災害危険度情報、インフラ情報・・etc
今までは購入者が、一つ一つ根気強く調べなければ入手できなかった情報が、一元的に管理されるようになる。
(参考までに、以前の記事▶http://p.tl/XiAR)
不動産業界が胡散臭いって言われる理由の一つが、その取引の不透明さにある。
特定の決まったルートがあって、部外者はその取引がどうなされているか、ほぼ知ることはできない。
個人情報の保護だなんだ、といって。
確かにそれは大事だけれど、保護という名目が闇を形成しているのが現実だ。
そこには不当なお金の流れが生まれ、不動産の資産価値に少なからず歪みを作っている。
この新しいシステムが、この歪みを正しく矯正してくれることになるかどうか、は運用次第かもしれないが、一番大きく流れを変える鍵は、不動産業界の人間ではなく金融機関である。
彼らが正しく評価し、融資をするに値する、と第三者的な目で(これが大事!)判断をすべきなのだ。
相応の担保価値を示すことで、良質なものは高く、不良なものは低く、そういったことが正しくできるようになれば、不動産市場の透明性も期待できるようになると思う。
ただし、金融機関の体質改善も必要ですがね。。
今のままじゃ、無理。(キッパリ!)
融資の対象が、不動産ではなく「人」になってますから。
不動産のプロでない人間が、不動産を見ずして担保してる、何ともビックリな実態。
ここを何とかせんといかんです。
オレらは金融庁の管轄サ、国交省がウダウダ言っても関係ないさ、的なことにならないように、太田さん、麻生さん、お願いします。