このところ、中古マンションインスペクションのご依頼が立て続いたので、私見的ではありますが、判断材料ネタということで。
こちら(A)と
こちら(B)。
何の資料もなしに、外観だけをパッと見でどちらが古い?
さらに、おおよその築年数を当てられた方、スゴイ!!
正解は最後のお楽しみ。(ってスクロールすれば分かるけど)
要は、どこのノウハウ本でも書かれている通り、マンションは管理で決まるといっても過言ではない。
定期的な修繕工事と日々のメンテナンス、これが命ですな。
別に壊れているわけじゃないから、お金かけなくてもいいんでない?
と思うかもしれなが、何か不具合が出てからだと莫大にコストが跳ね上がる。
定期的に健康診断してれば、風邪薬で済んだものが、こじらせて入院なんてことになる人間の病気と同じ。
Aは千葉県松戸市、Bは東京都世田谷区。
久しぶりに世田谷に出没しましたが、やっぱりいいわ~。
いえ、どちらも閑静なんですよ。住宅地としては申し分ない。
でもね、なんというか、世田谷の閑静さには、寂れた感がない。
ただ、どちらの物件も駅からちょっと遠い。
ま、これは相反するメリット、デメリットということで。
で、問題の中身はというと、やっぱり築年数の浅い方に軍配が上がる。
ネックは給排水設備。
1990年代後半から一気に普及し始めた樹脂管であれば、ほぼ半永久的に更新不要で使用可。
一方それ以前のものは鉄とか銅など、金属製の場合が多い。
一般的に金属製の寿命は20年~30年。
なので、いずれ配管の更新が必要となってくるわけです。長く所有するつもりならば。。
もし、自分が買うとすれば、こういった設備を使っている物件は、破格の値段で購入して、ほぼスケルトンにしてフルリノベーションってパターンを選ぶ。
安心して住めるから。
賃貸所有する場合でも、しょっちゅう入居者から、水漏れだの排水詰まりだのってクレーム受けるより、よっぽど精神的にラクですもん。
スケルトンにするメリットはもう一つ。
実は、調査して見るとわかるんですが、築年数の古い建物の方は、やっぱり躯体に所々クラックがある。
今回見た古い方も、ほったらかしておくと深刻なケースになるかも・・と思われるようなものが見つかった。
基本、躯体は共用部ですが、管理組合に申し出れば簡単な補修は個人でやることに問題はない。
スケルトンにして、躯体を表し、クラックにエポキシ注入、もしくは無収縮モルタルなどの補修を行う。
リフォームの「ついで」に行う作業としては、めちゃくちゃ費用対効果の高い作業です。
健全な構造体は後々のトラブルも少ない。当たり前ですがね。
んま、今回の物件は、買うか?と言われれば、私ならどちらも買わない。
(なら、つべこべ言うな!と突っ込まないでオクレ)
もちろん不動産の価値観は人ぞれぞれですから、何に価値を見いだすか、ですけどね。
では、お待ちかね(でもない?)正解です。
A:築6年
B:築27年