にわかに、広まる中古住宅ブーム。
その背景には、国の中古不動産流通市場活性化政策の後押しも大きい。
東日本不動産流通機構が公表した、2012年の「首都圏の不動産流通市場の動向」によると、築30年超の成約率が拡大している。
市場に出回る物件数が増加しているからだ、というのも一因だが、一番の要因は、なんと言っても価格の安さ。
地方では、さほど魅力的に感じないかもしれないが、首都圏では、中古でも場所によっては新築と対等に張り合うほどの物件も数多い。
その中で、破格的な割安感をたたき出すのが、築30年を超える別件だ。
1㎡当たりの平均単価で比べてみると、築5年以内の物件が54.17万円/㎡であるのに対し、築30年超は22.57万円/㎡。
実に半額以下。
築古物件を安く買って、自分好みにリノベーションをするスタイルも定着し、また不動産会社が自らフルリフォームを行って「リノベーション物件」として売り出すパターンも多く見かける。
ただ、築古と聞いて誰しも不安に感じるのが、見えない部分の劣化や瑕疵。
不動産会社がフルリフォームで売り出すパターンでも、「うちで点検しましたから大丈夫です」なんて売り文句は、まー、まず100%といっていいほど信用できない。
(リノベーション住宅推進機構が認定する「R1住宅」であれば、まだマシ。もちろん保証もついてくる)
しかし、一般的に、クリーニングやクロス貼り替えくらいで、リフォーム済みとかって謳ってある物件は現状有姿が基本。保証はもちろんない。
売主が個人の場合は、瑕疵担保免責もまかり通る、不動産業界の摩訶不思議。
買い主が、ぜーんぶリスクしょいなさいよって、そりゃないでしょ。
(と思う私はヘンですか???)
で、こういった買い主不安を払拭するサービスと制度が、専門家に事前にチェックしてもらう、というインスペクションと瑕疵保険。
買い主が自ら第三者機関の専門家に依頼して、チェックしてもらう。
それに保証も付けたのが、瑕疵保険制度。
でもね、瑕疵保険制度は、実はあまり機能していない。
そこには、制度自体の完成度が低いところに原因があるんですがね。
お、そうそう、大事なことを忘れとった!
築古物件狙うときに、ここに注目。
とういうことで、次回にツヅク。