日影規制

 

 

日影は嫌いですか?

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太陽がギラギラ照り返す真夏は、日影の有難さが身にしみる。

でも、私はやっぱり日向が好きだ。

 

日本では、住宅は一般的に南向きに建てる。

都心では南も北も東も西も、へったくれもないが。

 

やっぱり、この国の人たちは、太陽がサンサンと室内に入ってくる明るい部屋を好むようだ。

(って、何かよその国の人間みたいなことを言うとるが)

 

んでもって、建築基準法ってのにも、日影規制というものがあるわけだ。

簡単に言うと、敷地境界線から5m、10mのラインより外側に、それぞれ一定の時間以上影を落としてはいけないことになっている。

 

お隣さんとの境界に、びっしりくっつけて高い建物を建ててしまうと、お隣の家に一日中日が当たらないことになってしまう。

日照権なんて言葉があるのも、日本ぐらいなのかな。

他の国のことは知らんが。

中東などの暑い国のほうでは、影を作るために、わざと建物をくっつけて建てるらしい。

 

ということで、建築主さんは、それはそれは日影に気を使う。

が、法的にクリアしてても、やっぱり建物が建てば、影はできるし、視界は閉ざされるしで、

近隣の住人からすると、まず歓迎されることはない。

 

で、よく幟(のぼり)や、垂れ幕なんかを掲げて、

「〇〇マンション建設反対!!」なんてやるわけだ。

 

建てる側としては、

「法律は遵守しています。ご要望があればお伺いしますが、建設は進めます」

ということで、半ば強行で進む。

 

昔は、反社会的勢力のコワいお兄さん達が、どこからともなく現れて、

(アレ、不思議ですよね~、、待ってましたと言わんばかりに)

厄介なイザコザを起こす前にお金で決着、がお決まりでしたけど。

今は、もうありゃしません。たぶんね。

 

ホント、狭い日本、家を作るのも死にものぐるい。

 

一方、建てる側もバカじゃない。

ずる賢いデベさんは、いかに法律をくぐり抜けるかを日夜研究する。

 

10000㎡くらいの広い土地があるとしよう。

ここに、マンションを建てる。

一棟で建てようとすると、日影規制の制限をクリアできないけれど、

二棟に小分けすると、あっさりクリアする場合がある。

 

そこで、ずる賢いデベさんは、敷地を分割して別々の建物で建築確認申請を行うわけだ。

(原則、一つの敷地に一つの建物が基準法上の決まり)

 

ところが、実際、二つに分けた敷地にそれぞれの建物が建ってみると、想像以上に日影が多く出る。

これは、等時間日影図を見たことがある人は、何となく想像できるかもしれない。

影が合算されて出てくるわけだから、当然小分けした一棟よりも多く出る。

朝の10時を過ぎれば、影は通り過ぎるはずだったのに、11時を過ぎてもまだ日が当たらない、

ということが起きるわけだ。

 

確かに、法律は遵守してるといっても。。。なー。。

あんまり、都合良く考えすぎじゃないかと。。

これ、近隣さんが建築屋さんだったら、きっと通用しないと思うよ。

 

太陽サンサン

今日も洗濯日和♪

と鼻歌まじりに家事にいそしむことができるのも、幸せのしるし。

 

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