官公庁の古くさい体質

 

3月最後の日曜日。

もう、桜も散り始め、見納めとなる最後の週末の天気は曇り。

しかも寒い。

 

今日は、建築の話。

当たり前の話だが、

建物が出来上がるまでには、さまざまな諸官庁の検査が入る。

消防署の検査もその一つ。

建物が火災の危険性がないかどうかをチェックする。

 

ところが、この消防というのが、実にクセものだ。

驚く事なかれ。

各消防の管轄で、指導がマチマチ。

つまり、こっちではOKだった工法も、あっちではNGってことがあるわけだ。

もっとスゴイ話では、同じ消防署内でも担当者によって変わる場合もあるらしい。

ええんかいな、そんなんで。

 

思うに、消防署というのは昔ながらの、古い官公庁体質を未だに引きずっている節がある。

要するに、「ここはオレ達の縄張りだぜ!他の奴らに口出しさせん。」

みないな。

オイオイ、時代遅れもいいところ。

 

建築基準法にしろ、消防法にしろ、法律というものは、大枠での規定がなされているに過ぎず、実際の現場での施工方法や納まりなどは、ケースバイケースで、取り決めされることが多い。

国交省管轄の建築基準法は、かなり事細かく決められて自治体で統一されている部分が多いけれど、消防庁管轄の消防法は、まーバラバラなんですわ。

 

で、今日見た現場でこういう個所を発見。

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キッチンのレンジフードダクトが、外壁に貫通している部分。

外壁内部には、断熱材が施してあるけれど、ダクト貫通部分の断熱材が、ダクト周囲だけ綺麗に削ぎ落としてある。

ありゃ、こりゃまずいわ、ということで、施工担当に指摘したところ、消防の指導だという。

 

レンジフードは、排気と同時に排熱もされるため、ダクトが熱を帯びる。

そのため、ダクト周囲にはロックウールなどの断熱材を巻くことが義務づけられている。

もちろん、ロックウール(セラカバーかな?)は巻いてある。

ダクトにべっとり発砲ウレタンがくっついているのはまずいけれど(発砲ウレタンは、可燃性のため)、外壁のコンクリートを露出させるほどに削ぎ落とす必要があるのだろうか?と疑問に思う。

これでは、室内断熱性能のほうが危ぶまれると思うのだが。

 

これも、官公庁の縦割りがなせる、よそ様のことは知らん、てなもんで。

なんとかならんですかな、官公庁の古くさい体質。

 

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