異種なるものとの共存を思ふ

Merry Christmas

長年、ワタクシこのクリスマスなるもの、なぜクリスチャンでもない日本人が盛大にお祝いしているのか、不思議でならなかった。

いやいや、お祝いじゃなくて、単にイベントとして楽しんでいるだけでしょ、って9割以上の人が口を揃えて言うでしょう。

確かにね、この国のいいとこっちゃいいとこなのかもしれませんなあ。このゆる~い感じ。

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厳格な宗教を持たない、世界的に見ても特異な日本人。

かくいうワタクシも、幼少の頃は日曜礼拝なんぞに通っている時期もありましたが(決してクリスチャンでもなんでもないんですが)、今は無縁でございますし、親族の冠婚葬祭には、一応仏教に倣って儀式をやっておるようでございます。

 

宗教と無縁の生活を送る私達にとって、宗教なるものを理解するのは、(ワタクシだけかもしれませんけど)とてもとってもムズカシイ。というか、全てがイミフ。(信者の方々、無粋な発言をお赦しくだされ)

預言で何よ。夢の中で神様が現れて、ささやいたってこと?他人には見えないものが見えたってこと?それって亡霊とかそんな類のもの?

あ、スミマセン。失礼極まりないですな。

でも、無宗教者にとっては、そのシチュエーションが、よくわからんのですわ。

 

宗教を持つ民族にとっては、たぶん物心ついた時から、目に見えないものを信仰することが日常の中にあって、それが自然体になっているのだろうけれど、では、彼らにとって異教徒はどのように映るのだろう。

我々大半の日本人は、厳格な宗教を持たないので、別に誰が何を信じようと、その人の自由だよねって気にもとめないし、メリークリスマス!ってサラッと言うわけです。

んで、冒頭の疑問に戻るとですね、クリスチャンではない人々、特に厳格な戒律を持つイスラム信者たちは、この世界的宗教イベント、どうしているのだろうって常々思っていたところ、ドンピシャ的解説をしてくれる記事に出会いました。

 

一言にイスラム教と言っても宗派様々あるわけですから、ここにあるように、祝う信者もいれば祝福しない信者もいる、イスラム国のような教えを逸脱した解釈でもって異教徒を全て悪とみなす信者らは、無論祝うはずもなく、むしろ呪ってるのかもな。

興味深かったのは、後編

異教徒を迫害するという、宗教間の対立というものは、はるか昔からあったにもかかわらず、今は全てではないにしても、キリスト教、イスラム教、その他少数派が共存しているところは多くある。そして異宗教の行事でもお祝いする宗派もある。

どのようにして、異教徒たちが共存するようになったのか。

 

この記事によると、金融が大きく関わっているらしい。

要約すると、

かつて共同体の結束として宗教があった、

→経済成長もない昔は、共同体内でお金の貸し借りは禁じられていた(利息を取るなどということは、その共同体の崩壊に他ならなかった)

→しかし時代と共に、貿易や商業など、お金が必要となる場面が増える

→共同体では禁じられているので、少数派異教徒に、お金の融通を依頼するようになる。

時代の流れと共に、宗教の戒律だけでは立ち行かなくなって、必然的に異教徒の手を必要とした。そして次第に共存するようになる。

 

思えば、ごくごく自然体に人は生きているという証かもしれませんな。

我々無宗教の民族にとって、宗教とは何かという問いかけは難題である。いや、そもそもそんなこと考える意味もない、ということかもしれない。

が、人が人として社会の中で生きていくためには、宗教という共同体の心の拠り所を超えた、経済、産業、科学といったものに依存しなければならないし、それらなくして、民族文化、ひいては国家の成長はありえない。

逆に考えると、国家の成長のためには異文化異教徒の共存は必要不可欠だ、という論理になる。

歴史的に見ても、人々が(必然的だったとはいえ)異教徒と共存してきたからこそ、文明の発達が成しえたことは明白であり、コレ、ものすごく説得力あると思わへん??

 

自らの価値観と異なるものを寛容に受け入れること、イチイチ細かいこと言わんと、そういうのもあってええんちゃう的なユルさが、もしかすると共存共生の根源になるのかも、とユル~く考えてみたわけでゴザイマス。

なんでもアリの、この国の文化というか民族性、島国だからとて、もしかすると共存の素質あるんじゃなかろうか・・・ナンテね。

 

ちなみに、この記事によると、クリスマス(Christmas)の語源はChrist(キリスト)+mas(ミサ)で、ミサ(mas)=聖餐式、つまりキリストが十字架に架けられる前夜に、使徒たちと共にした「最後の晩餐」のことらしい。ヘエーーー。

でも祝うのって生誕の日だよね。キリストの生誕を祝って皆で一緒にご馳走を食べましょう、ということだってさ。

あと、最近知ったんだけど、あの有名な「Amazing Grace(アメイジング グレイス)」って曲、アレ賛美歌だって。黒人奴隷に関わっていた役人が、キリストの教えで、自らの罪深い行いの赦しを得た喜びを歌った曲なんだと。ヘエーーー。

イロイロ知ると、単なるイベントクリスマスも、興味深うゴザリマスル。。。

では皆様、Merry Christmas!!