生命の危機と向き合うということ

 

今年、やけに雨多くないですか?

気のせいかな。いや、そんなことない。

梅雨時の連日雨天10日だったか?

家中が、カビだらけになるんじゃないかと思いましたよ。ホント。

梅雨明けて、夏が来たと思ったら、連日猛暑日。

そうかと思いきや、急に冷え込んで、また雨続き。

一体、どうなっとんじゃ。

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このおかしな天候、温暖化がもたらしてる気候変動ってことは、すでに周知のことで、いや、ホント、地球上に生存する者の義務として、なんとかせんならんです。

単に、暑いだの寒いだのって話じゃなくて、自然災害が2000年から急激に増加しているのは、おそらく、このおかしな天候のせいじゃないかと。

内閣府資料
         内閣府資料

 

自然災害という言葉の意味通りにいけば、自然に起こる災害だから、普通に考えればだよ、過去から現在まで、だいたい同じ件数で揃うのが、「自然」ってもんじゃないですか。

この飛躍的な増加、どう見ても自然じゃないよね。

 

さて、先日の台風が直撃した関東ですけど、栃木、茨城の方の洪水は衝撃でした。

まだ、不明の方がいらっしゃるようですが、一刻も早く救助されてほしいと願うばかり。

お亡くなりになった方のご冥福お祈りします。

 

こういう被害が起こるたびに、シェルターとしての建築はいかにあるべきかと、考えさせられてしまうわけですけど、はっきりいって、水に対しては逃げ場がない。

建築上の規定も、あくまで火災を想定したもので、地上にいかに安全に逃げるかが考えられているにすぎない。

そう、押し寄せる水の壁には無力だ。

自衛隊のヘリが屋根に避難した住人を救助したのち、家屋が流されたという。あと少し遅かったらと思うとゾッとする。

 

もっと頑丈に建物を作ればいいんじゃないか。

確かに、その通り。

たぶん、物理的にはできる。

けど、あまり現実的ではない。庶民レベルで家を買うことは、夢の夢になるでしょうね。

 

改めて考えると、水圧って意外と強い。

建物のおおよそ1階分の高さ3mが水没したとすると、

水の比重1g/㎤、3m=300㎝で、底の水圧は300g重/㎠。

1㎠に300gの力が加わるということ。

1㎡に換算すると、3トン。

ただし、これは水が静止した状態の水圧。

圧力は、流量の二乗に比例するので、流れている水が壁を押す力は、とてつもなく大きくなる。

木造でしたら、潰れますね。

残念ながら、こういった水圧による荷重は構造計算上盛り込まれない。

せいぜい地下階の土圧とか地下水圧程度。

それよりも何よりも、一般住宅によく見る木造2階建は、構造計算が義務付けられていない。

 

こうやって冷静に考えると、津波だとか、川の氾濫だとか、もはや家屋にとっては、なす術のない魔神でしかない。

ドラえもんのタケコプター、一家に備えるしかないでしょうか。

もしかすると、小型熱気球みたいな避難器具が、将来的にできるかもね。

いや、冗談ぬきで。

ORIROさんあたりが、考えてくれんじゃないかと、ちょっとだけ期待しとります。

使えない避難器具の設置を義務付けるの、ほどほどにして、防災規定見直す必要があるんではないかね。

 

平常心を欠いた状態で、どれだけ冷静に逃げられる?

残念ながら、ワタクシ、自信ありません。

そう、この平常心を欠いた状態、この時の行動で、決定づけられる瞬間がある。

幸いにして、今まで、身に危険を感じたことはない。

けど、今、こうした災害を含めて、世の中が、危険な方へ危険な方へと動いているような気がしてならない。

いつしか、目の前に危機が迫ったとき、果たして、自分はどう動くのだろう。

もう、他人事でもなく、対岸の火事でもなく、今この瞬間に命を守らなければならないことが起きるかもしれない。

そんなことを思ふ、けふこの頃。