人の手は神の手か、古代ピラミッドが語るもの

 

いきなりでアレですが、ワタクシO型です。

それがどうしたって話ですけど、世間的に言えば、O型人間はテキトー、脳天気、いい加減などと言われますけどね、んまあ、当たってなくもないですが、職業柄と言いますか、こう見えて意外なところで細かい。よく言えば繊細、悪く言えば神経質。

ホチ止めする書類の角がピシッと揃っていないと、イラッとくるし、畳まれたタオルの端っこが揃っていないと妙に気になる。(小姑か?)

 

建築の世界では、当然ながらこうした精密さは求められるわけですけれど、それでも機械が作っているわけではなく、人間の手が作っているということにおいては、やっぱり幾分かの狂いは生じるのであります。

まあ、3Dプリンターが当たり前の時代になってしまえば、それこそ1ミリの狂いもなくなるのでしょうけど、そうなったら、きっと竣工の感動も喜びもなくなるかもね。

なんて言いながら、ちょうど、ワタクシが学校卒業した頃に普及したCADは、今や、当たり前の時代。当時、図面は手描きでないと味がない、なんて頑なにカリカリ平行定規使ってたオヤジと同じこと言うことになるんかいな。皮肉なもんですな。

 

さて、この建築における狂い、施工誤差ともいいますけど、現代においては、人の手が作っているといっても、幸いにも技術の進歩によって、目に見えてヘンな施工はそうそうない。ま、仕上がりだけ見てると、隠蔽されててわからないってこともありますがね。

今の時代なら当たり前でしょ、と何の驚きもないわけですけれども、これが3000年も昔の話になると、ホントに人間の手が作ったのかと、まさに神秘神業ではないのかと思ってしまうわけです。

 

誰もが知る、あのエジプトピラミッドの正形フォルム。シンプルだが、実に安定感があり美しい。

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あのフォルムには、多くの人が示しているように、いくつもの幾何学的知識が凝結している。

ピラミッドの高さと底辺一辺の比が黄金比であるとか、2つの底辺の和から高さを引いた数値が円周率の100倍になるとか、数学好きな人にとっては、ゾクゾクするような神秘的、それでいて確かな事実が存在する。

 

黄金比は様々なカード類、はがきなど、最も安定した形をつくる比率として、今でも身近に存在します。円周率だって、普通に学校卒業した人なら誰だって知ってる。

不思議なのは、3000年も前に、古代エジプトで円周率だとか黄金比だとか、実在していたのかということ。

知ってて使ったのか、知らずに作って結果的にそうなったのか。

何れにしても遥か遠い昔に起こった事実には違いない。

 

そして何より、この幾何学的数値に基づいて、緻密に実物ができているということ、ホントに人間の、しかも3000年も前の、文字通り人間の手しかなかった(多分なかったはず)時代に、あれだけ正確な巨大建造物ができたということは、全く神業としか言いようがない。

 

今から3000年先、ワタクシ、絶対生きてません。

けど、もし、何か今の建造物が3000年後も残ったとするならば、未来の人類たちが、それを見て「神業だ!」と感動するものがあるのだろうか。

遠い未来と遠い過去。

今、自分が生きているのは、長い長い歴史の一点に過ぎない。

けれど、その一点がなければ、未来もない。

今生きている世界を、美しい姿で後世に手渡したい。

古代ピラミッドが語りかける。